映画「愛を読むひと」 戦争と愛について
Amazon primeビデオで、「愛をよむひと」を見ました。
2008年のアメリカ・ドイツ合作映画。英語作品。1995年 に出版されたベルンハルト・シュリンクの小説『朗読者』を、スティーブン・ダルドリー監督が映画化。
第81回アカデミー賞では作品賞を含む5部門にノミネートされ、ケイト・ウィンスレットが主演女優賞を受賞。
・・・なんて、何も知らずに選んだので切ない恋愛話かと思ったら、確かに恋愛話だけれど深い!!
ドイツの歴史
ドイツの歴史が彼らを引き裂いたと言っても過言ではないストーリーだと思います。
映画を見ながら、どうやら舞台は「戦後間もないドイツ」だと言うことは理解できましたが、ハンナは何か心に闇を隠して、単純に年の差だけではなく、モヤモヤする感じが否めなかった2人の関係。
ストーリーが進むにつれその理由が明らかになってきます。
マイケルとの再開
マイケルが15歳で初めて愛した人ハンナ。
2人が再会するのはマイケルが大学性の頃、裁判所でした。
裁判の内容は、「戦争裁判」
この辺で私の頭の中の点と点が繋がってきました。
第二次世界大戦後のドイツ、ナチス、ハンナの前職、ハンナが突然マイケルの前から消えた理由・・・。
ちょっとこの辺から見るのがしんどくなってくる部分ではあるのですが、ハンナの秘密とマイケルのハンナに対しての想いが複雑すぎて身悶えました(笑)
・ハンナがなぜ冤罪になってまで字を書きたがらなかったのか?
・なぜマイケルはそのことを知っているのに真実を明かさなかったのか?
最後の方、ハンナが字を書くシーンがあるのですが、とても切なくなりました。
ハンナの字が意味するものの大きさに、ようやく気づいたから。
せめて最後は2人仲良く終わってほしい!
という私の願いも虚しく、ハンナは自から命を断ってしまいます。
ストーリーはざっくりとこのような感じなのですが、私が一番気に掛かったのは、戦争裁判でのやり取りです。
戦争について
看守という職務を全うするということで、人殺しに手を貸してしまったハンナ。
被害者であるユダヤ人の立場。
ハンナに罪をなすりつける他の看守たち。
本当に、マイケルのゼミ仲間も言ってましたが、
「正義って何なんだ?」
と感じました。
戦争は悲しみや憎しみは産んでも、良いことはない。
と改めて考えさせられる作品でした。